Altus8速からその先へ 後編
投稿日:2022-11-17
前回までのあらすじ
SL-M640でアルタスを引こうとしたけど無理だった。▼ フリクション化してアルタスを格安10速化した。▼ もう終わろうと思ったらZTTOの11-42Tが届いた。▼ ――最終決戦へ
AliExpressからの刺客
ZTTOの11-42Tとその他諸々、約1週間くらいで届いた。いや早すぎないか。確か最後に利用した時は2週間くらいかかった記憶があるんだが。
あと地味にプルダウンで都道府県を選べるようになってて驚いた。ずいぶん優しい仕様になったなAliくん……。
HG-500とZTTOの11-42を比べる。いやこれ何でもなくでけえな。自転車界隈って34Tで乙女ギアと言われているのに42Tって……。どうやらこのサイズ以上ギアが平然と使われるようになったのは比較的最近のことらしく、フロントシングル化が進んでいる影響なのかなんなのか。
それにしてもAltus RD-M310の最大ギアは34Tまでである。なぜこんな規格外を選んだかというと、やってみる人がいたから。あと3000円程で買えたから。ということ以外に言うことがない。ただ10s+42Tは観測範囲では見たことないので小さな冒険ではある。
作業開始
チェーンが過ぎんだろこれ...。改めてみれば42Tってフロントのチェーンリングになっててもおかしくないサイズだ。それを406ホイールに刺してるわけだからとんでもなく目立つ。なんか国旗みたいな見た目になってしまった。
とりあえず前回の状態からスプロケットだけ変えてみた。11T-42Tなのでチェーンのコマ数が足りなくなることを危惧したがその辺116Lで問題なかった。しかし36Tまでは上がるが42Tまで入ってくれない。とりあえずアジャストボルトを色々いじってたら42Tにハイが…
ガチャンッ!
という音とともにチェーンがディレーラーのプーリーでスタックして動かなくなった。なんかプーリーゲージが微妙に曲がった。やばい。あまりにも衝撃的すぎて写真を撮るのを忘れてた。とりあえず曲がりは無理やり直してポン付けは諦めることにした。
YouTube: 42T化例 Wolftooth 42T Cog + Shimano Zee Derailleur… Evikapproved ちなみにディレーラーは違うがそれぞれ最大34Tまで対応している物で42Tを引いている動画と記事。どうやらBテンションボルトを長く調整したり長くしたりすることでできるようだ。
ウルフトゥースのRoadLinkの…
ポン付けは諦めたのでもっと確実な方法を試してみることにした。Aliから届いた写真一覧にもあったが……。 Wolf Tooth RoadLink Derailleur Hanger Extension EWolf Tooth Components
のパチ、コピー品である。なぜかZTTO42T以上のスプロケットを買うとおまけでついてくる。どっちも1340円について来てもいい気がするけど絶対につけない。他の中華メーカーも42とか36からおまけにつけている。本家は11-42をサポート外としているが、動かしてる動画が無限にあったので試してみることにした。
とりあえずつけてみる。ググったがとりあえずこいつはI字にぶら下げて使うらしい。ちなみに速攻ネジ穴は舐めた。あとチェーンが地味にタイヤに当たりそうでトップ側に余裕がありそうだったので1mmスペーサーを奥に入れた。そういえば10sは物によってはスペーサーを入れないといけないらしいが、これはどうなんだろうか。別にポン付けでもぐらつくということはなさそうだったが。これ終わったらスポーク替えないとヤバそうだな、とか思いながら再調整をしてみる。
なんてこともなく変速できてしまった。ということで、Altus RD-M310の10s化および11-42T対応完了!!終わり!完!よしおわりおわり……。
……はい、やります。
SL-M640、MTB10速シフターでRD-M310を引きます!!
なにがDyna-Sysだよ…
前回で愚かにも下調べをせずに安いからという理由でZeeのSL-M640を購入した自分だが、ロード10sシフターでないとアルタス10速化できないと知り、フリクション化というワザでお茶を濁したのであった。でもやっぱりトリガータイプのカチカチ感が好きなのでやっぱりインデックスにしたい。SL-4600を買いなおすのは芸がない。あとインジケーターいらん。あれ見る人どんくらいいるんだ?確かSTIだともうとっくに廃止されてたはずだし、Di2だとトップロー以上に引くと警告音がなるシステムがあるらしい。要はそのくらいインジケータの実用性が少ないだろう。アクセサリーとしては楽しいんだろうけどね。兎にも角にも今のハンドルバーだと邪魔にしかならないのでSL-M640はちょっとどう。などと正当化をしつつ、なぜ引けないのかを調べている。 ここらへんの情報は錯綜しすぎてて正確な記事を貼ることも難しいので自分で調べたことを書いていこうと思う。 第一に引き量が大きくなった。これは確実。実際6速くらいの変速でローまで入ってしまう。なんでも1.4倍だとか1.5倍だとかそんくらい違うらしい。しかし、スプロケット側の幅はロードと同じなはずなので同時にディレーラーのスプリングの仕様が変わったのだろう。これがダイナシスの正体かな。ちなみにロードコンポは11速から違うらしいので(tiagra4700除く)、10速までは色々組み合わせることが可能らしい。とりあえずシフターの現物があるので色々見てみることにした。
シフターを調べる
左がSL-M640,右がSL-M310のシフター。線をつけてどこまでワイヤーを引いているか調べてみた。8速用と10速でスプロケットの幅の変化はない。8速用のほうが幅が狭いので、引き量に差があるということはやはり互換性がないということになるのだろう。
何回か印を付け直して測った感じではSL-M310が30mm,SL-M640が43.5mmくらい引いている。素人調べなのでいい加減だが確かにネットにある1.4倍とか1.5倍という情報通りだと思われる。
あとはシフターがどうやって1回の引き量を決めているのかを調べてみた。指でシフターを押すと台座が回り歯車が返しに当たって固定される仕組みらしい。
ちなみに反対側に小さいギアと矢印で示した返しがある。相互に作用することで引ける回数を決定している。ということは歯の部分を加工すれば引き量を調整できるのでは無いかと思ったけど未知数なのでやめておいた。
YouTube: STI遊びで9速シフターで10速を引く 歯数で決まるということは、上記の動画でSTIの遊びを使って9速シフターで10速を引いているが、似たようなことはできなさそう。STIの構造はどうなっているんだ……これ以上は沼なのでやめておこう。
解決策
一応、シマニョーロ大回しという古の技をやってみた。これはカンパとシマノの引き量が違うけれどミックスしたいという先人たちが編み出した技で、ディレーラーのワイヤー固定部分でワイヤーを曲げて引き量を無理やり緩和させるという力技だ。 これをやったらローまで真ん中一段飛んで9速変速ができた。だが、トップに下げる時は酷かった。 シフターの歯かディレーラーのスプリングを改造すれば上手く行くかもしれないが、かなりの確率でディレーラーを無駄にしそうだなと思いアイテムに頼ることにした。
Wolf Tooth Tanpan 一つはまたWolftoothから出てるtanpanという物で基本的にはSTIでMTBコンポを引きたい人用に引き量を途中で変換してしまうという魔法のようなアイテムになっている。これを導入したらできるのではないかと思ったけれど調べてた段階だと確証がなかったのと7000円もちょっと高すぎるのでなしかなとなった。ちなみにアマゾンのレビューでやってる人はいるのでできるっぽい。
Shiftmate 6 mixing Shimano shifters with SRAM 1:1 derailleurs or SRAM non-road shifters with Shimano derailleurs ということでShiftmate#6を選択した。これは公式のリストで可能だと書いてあるのに加え、一応tanpanよりは安い。あとプーリーを変えれば色々と変換できそうということもあり試すことにした。
Jtek ShiftMate 6 shifting adaptor 価格はSJSサイクルというイギリスのECサイトで30ポンドほど。送料含めると40ポンド、日本円換算で6600円。いやどっちにしろDeore生やせる。一応IKDという日本代理店で買うと6100円らしいがいつまで売ってるのかは不明。昔は3000円で買えたみたいなので悲しい。そもそもこれもシマニョーロ化のためによく使われているアイテムらしく、イコールプーリーという技術革新によって淘汰された……と思いこんでいたらまだまだ現役だったという感じの物。 ちなみに中古が5000円で売ってたのでそれを買った。どっちにしろDeore買った方が早いという結論。
設置
とりあえずシフトメイトの仕様を見てみる。本体と英語の説明書とキャップを2つ。
シフトメイトの説明書(作業しながら見てたので汚してしまった)。
色々と書いてあるがシフトメイトを通す場所を決めて今回の場合は周がでかい方から小さい方へ切り込みのあるところで交差させて使えばいい。tanpanよりもラベルエージェントよりだいぶシンプルな構造になっている。
とりあえず仮つけ。最初の方はディレーラーにワイヤーを固定する際にシフトメイトのクロス部がずれるなど試行錯誤する必要があったがどうにか動かすことには成功した。
しかしこの位置だとかかとにぶつかってしまうという欠陥があったので後日位置をずらすことにした。
シフトメイト自体かつて使っている人がいたという伝聞情報ばかりヒットして実際に使用している人の位置を調べるのに苦労した。あとでリンクを貼っておこうと思う。
最終的にこういう配置でうまく機能した。友人から[アジャスターキャップ](https://amzn.to/3UDm3wy)も使って調整するといいと渡されたので使ってみた。
これはディレーラーやシフターのワイヤーアジャスターでは調整ができない場合に使うのらしい。どうもシフトメイトは初期のびの影響を受けやすいようなので役に立った。
きれいにワイヤーを通せた様子。美しい。
Shiftmateの防水カバーを自作してみました - いろいろ・もじり YouTube: シフトメイト動作確認 YouTube: シフトメイト動作確認 シフトメイトの設置位置が確認できるサイトを載せて置く。個人的にもう少し今の配置で試してみて、そのうちチューブの下側に移設しようと思っている。
当たり前といえば当たり前だが一度外したインナワイヤーは使い物にならない。予備に何本かワイヤーを買っておくべきだろう。
感想
とりあえずこれでZee SL-M640とAltus RD-M310、そして11-42Tという異様な組み合わせで運用することができた。まだ真ん中のギアでじゃらつきがあるが、シビアなレースに出るわけではないので問題ないだろう。 変速がワンテンポ遅い感じがする。比較対象がtiagra4600なので当たり前といえば当たり前か。んーしかし今回の実験のメリットはなんなんだろうか。tanpanやシフトメイトを使えば10速、11速のフラットバーシフターの選択肢が増える……くらい。まあ実際11速ロードは選びようがないしあのシフター触ったことがあるけれど個人的にはあんまり好みじゃなかった。それがMTB11速のラピッドファイヤーを使えるようになるのはカスタム欲をそそるだろう。 でも個人的には……うーん。Deore買ったほうが安かったなぁ。まあ満足したけど。やっぱり街乗りにはアルタスで。あと42T使わないのでぜっっっっったい要らなかった。 そもそもなんで10速化したかったのかを思い返した時に11-32Tの8速ワイドスプロケットだと間が開くからなんだよな。
間が
開くから!!
でもやったのは36と42の追加だよ!本末転倒じゃん!!
どうしても衝動を抑えきれなくなったから仕方ない…。いやキツいです。
もう沢山だ………!!!もうこりごりだ………!!! 幾度もそう言ったハズなのに
もうこんなにもいじりたい
ホイール組みてぇ~~~…… そういえばシフトメイト、3Dプリンターで自作してる人もいるみたいなんだよな。いいな。ではまた~。